【実家を相続】適切な方法は?必要な手続きまで解説
目次
はじめに
親が亡くなってしまった場合、実家を相続しなければならない瞬間も出てきます。しかし、突然のことに何から進めて良いのか、そもそも相続するべきかを悩む方も多いかもしれません。
本記事では、実家を相続するとなった場合の流れや、相続する場合の5つの選択肢をご紹介します。また、実家の相続に必要な手続きも解説しますので、これから相続を検討している方はぜひ参考にしてください。
実家を相続する場合の流れ
はじめに、実家を相続する場合の流れをご紹介します。
実家を相続する場合、はじめに相続人は遺産分割協議書を作成し、相続財産を分割する必要があります。その後、相続登記を行い名義変更を行います。また、相続税の申告と支払いも必要です。
これらの手続きには期限も定められており、親が亡くなってしまったあとで心も落ち着かない中、 ある程度のスピード感を持って進めていかなければなりません。そのため、親が亡くなる前に相続を検討している場合は、事前にそれぞれの準備を進めておくと良いかもしれません。
実家を相続する場合の5つの選択肢
● 自分や家族が相続した実家に住む
● 賃貸として他人に貸し出す
● 相続した実家を売却する
● 更地にして活用する
● 相続放棄する
実家を相続する場合の5つの選択肢は上記の通りです。
自分や家族が相続した実家に住む
1つ目の選択肢は、自分や家族が相続した実家に住むことです。
自分や家族が住むことを選択する場合、まず相続人全員が協議し名義変更などの手続きを行う必要があります。また、住宅 ローンの残債や不動産の管理費用なども考慮する必要があります。
自分や家族が住むのは最も簡単な方法ではあるものの、さまざまな手続きが発生することも忘れてはいけません。
賃貸として他人に貸し出す
2つ目の選択肢は、賃貸として他人(第三者)に貸し出すことです。
実家を賃貸物件として他人に貸し出す場合、当然ながら相応の収益を得ることができますが、賃貸経営には様々なリスクがあります。また、不動産業者に管理を委託する場合、その手数料もかかることを考慮する必要があります。
不動産経営は難しいと言われているように、実家を賃貸に貸し出したとしても、入居者を見つけられなければ費用のみかかりつづけることになるのです。
安定したキャッシュフローが見込めるのかや、どのような費用が発生するのかを事前に洗い出しておくと良いでしょう。
相続した実家を売却する
3つ目の選択肢は、相続した実家を売却することです。
実家を売却する場合は、市場価格を把握し不動産業者を選定することが非常に重要です。また、相続税や不動産の管理費用なども考慮し、家族全員が納得できる価格で売却する必要があります。
売却により手に入る資金は、遺産分割協議の際に分配することになるため、売却益が小さい場合は家族全員で揉めることになりかねません。
更地にして活用する
4つ目の選択肢は、実家を更地にして活用することです。
相続した実家を更地にして活用する場合は、建物の解体費用や土地の利用価値を考えてみましょう。方法次第では、土地を利用し賃貸として貸し出す以上の新たな収益源を作ることも可能です。
たとえば、更地にして新たな建物を建てまったく新しい賃貸物件として活用することもできるでしょう。ただし、都市計画や建築基準法などの法律に抵触しないよう、適切な許可を得る必要があります。
相続放棄する
5つ目の選択肢は、相続放棄することです。
相続放棄とは、相続人が相続財産を受け取らないことを指します。相続放棄する場合は、家庭裁判所に届け出を行う必要があります。
相続放棄には様々な理由がありますが、相続財産に対する債務が相続人に転嫁されることがないため、借金などのリスクを回避できるのはメリットだと言えるかもしれません。
実家の相続に必要な手続きとは?
● 相続人の調査
● 不動産の調査
● 遺産分割協議
● 相続登記
● 相続税の申告と支払い
実際に実家を相続する場合は、上記の手続きが必要です。
相続人の調査
相続人の調査は、相続財産を分割するために必要な手続きの一つです。
相続人には、遺言書によって指定された相続人や法定相続人などが存在します。相続人の調査は、戸籍謄本や印鑑登録証明書などの書類を提出して行います。
不動産の調査
不動産の調査は、相続財産に含まれる実家の評価や管理費用などを把握するために必要です。
不動産の調査には、不動産業者や司法書士などの専門家に相談することが有効です。
遺産分割協議
遺産分割協議は、相続財産を相続人間で分割するための協議です。
遺産分割協議書を作成し、 相続財産の分割方法を定めます。遺産分割協議は、弁護士や司法書士などの専門家に相談しながら進めるようにしましょう。これらの専門家に相談せず進めてしまうと、後々思わぬトラブルが発生する可能性が高くなってしまいます。
相続登記
相続登記は、相続財産を相続人に名義変更する手続きです。
相続人全員が協議を行い、名義変更に必要な書類を提出することで行われます。相続登記を行わない場合、名義人が故人のままになっているため、不動産の売買や相続財産の管理ができません。
相続税の申告と支払い
相続税は、相続財産にかかる税金です。
相続税は相続人によって異なる税率が適用され、申告と支払いには国税庁が定める申告書類や納税書類を提出する必要があります。詳しくは国税庁の公式サイトなどを参考にしてみて下さい。
実家を相続する場合の注意点は?
● 名義変更は早めに行う
● 共有名義はトラブルのもと
● 実家に住まない場合は売却も検討する
最後に、実家を相続する場合の注意点をご紹介します。
名義変更は早めに行う
実家の名義変更は、相続登記を行うことで完了します。早めにすることで、相続財産の管理や売却などの手続きをスムーズに行なうことができます。
必要な手続きを早めに済ませることで、煩雑な手続きから開放される精神的な安心感も得られるでしょう。
共有名義はトラブルのもと
実家を複数の相続人で共有する場合、共有名義にすることがあります。しかし、共有名義はトラブルのもとになりやすく、相続財産の管理や分割に際して問題が生じるケースもあることを覚えておきましょう。
実家に住まない場合は売却も検討する
実家に住まない場合は、売却も検討することが有効です。
実家を売却することで、相続財産の管理や税金などの費用を抑えることができます。ただし、相続財産の評価や売却方法については専門家へ相談するようにしましょう。
住み慣れた実家を売却することは心苦しい部分でもありますが、将来的なトラブルが発生するリスクなども踏まえて、総合的に判断すると良いでしょう。
まとめ
本記事では、実家の相続に関して解説をしてきました。
家を相続する場合には、相続財産の管理や分割についての手続きが必要です。また、専門家に相談することで適切な判断をすることができます。相続財産の評価や売却方法、税金の申告や支払いなど、難しい内容も多々あるため慎重に進めていきましょう。