【マンション経営の失敗事例】失敗してしまう理由と対策を解説
目次
はじめに
マンション経営は安定した収益が見込めることに加えて、やり方次第では数千万円以上の利益も得られるなど、非常に魅力的な投資であることは間違いありません。しかし、マンション経営には多くの失敗事例が存在することも事実です。
本記事では、マンション経営における失敗事例をご紹介するとともに、なぜ失敗してしまうのかや失敗を防ぐ方法をご紹介します。
これからマンション経営をやりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
マンション経営の失敗事例
● 手元にお金が残らない
● 収入より出費(支出)が多い
● 売りたくても売れない
● 入居者トラブルが起こる
● ローンの借り入れが大きい
● 入居者が入らない
代表的な失敗事例は上記のとおりです。詳しく見ていきましょう。
手元にお金が残らない
マンション経営失敗事例の1つ目は、手元にお金が残らないことです。
マンション経営は安定して入居者が入っていれば収益も見込めますが、当然ながら出ていく出費も多くなります。当初、 期待していたとおりにお金が残らないと不安になり、最悪のケースではライフプラン全体が崩れてしまいます。
業者側も収益シミュレーションを必ず出しますが、必ずしもシミュレーション通りになるとは思わないほうが良いでしょう。
収入より出費(支出)が多い
1つ目の理由と共通する部分もありますが、収入より出費(支出)が多いこともマンション経営失敗事例です。
ローン返済を含めて、各種経費が収入を上回ってしまうケースも見られるので、 十分に注意する必要があります。また、入退去を繰り返すごとに家賃が下落するケースもあり、 当初の想定通りには進まない可能性も考えられます。
支出が増えすぎてしまった場合、最悪のケースでは自己破産や債務整理を検討する必要も出てきます。
売りたくても売れない
何らかの理由において、マンションを売りたくても売れないのが失敗事例の3つ目です。
誰しもが 「マンション経営が上手くいかなくなったら売れば良い」と考えますが、売りたいと思ったときにすぐ売れるほど簡単ではありません。実際に売ることができたとしても、新築ワンルームマンションの場合、購買価格の7割程度の値段になることも珍しくありません。
また、法定耐用年数が過ぎている場合は、新規のローンを組むこともできないでしょう。ローンで借り入れした金額を相殺できない場合は、自己資金を投入して相殺するケースもあります。
入居者トラブルが起こる
マンション経営のキャッシュフロー自体は順調でも、入居者トラブルが起こる可能性もあります。
たとえば、家賃滞納は直接的にキャッシュフローに影響しますが、家賃滞納以外にもゴミ出しに関するトラブルや、共有スペースでのマナーが守られないケースも挙げられます。
こういったマナーが守られないケースが相次ぐと、他の入居者からのクレームが出てきたり、最悪の場合は空室リスクが高まったりすることにも繋がります。
ローンの借り入れが大きい
マンション経営をする際にローンの借り入れを行うケースは大半ですが、借り入れが大きすぎることによる失敗事例も存在します。
社会的に地位が高いとされる上場企業の役員や公務員の場合、一般的な借り入れと比較して高額の借り入れが通るケースもあります。頭金無しでフルローンを組めるのは良いことですが、借入額と返済額が大きくなるデメリットもあるのです。
こういった借入額が大きい中で、入居者トラブルが起こったり空室率が高かったりすると、当然ながら毎月の返済で精一杯になるケースは珍しくありません。
入居者が入らない
マンション経営の最後の失敗事例が、入居者が入らないことです。
入居者が入らない原因は多々挙げられますが、たとえば家賃が相場より高かったり、他に魅力的な物件が出てきたりなど外的な要因も存在します。
当初思い描いていた入居率を下回ってしまうと、収益シミュレーションにも影響が出てきます。入居者数はキャッシュフローの肝になるため、マンション経営を行う際は必ず入念なシミュレーションを行う必要があります。
なぜマンション経営で失敗してしまうのか
ここまでマンション経営における失敗事例を解説してきましたが、そもそもなぜマンション経営で失敗してしまうのでしょうか。
原因として考えられるものは下記の2点です。
● 不確定要素を見越していない
● 入念な調査をせず安易に始めてしまう
不確定要素を見越していない
● 入居率
● 入居者トラブル
● 災害(天変地異)
● 修繕積立金の値上がり
マンション経営で失敗してしまう1つ目の理由が、不確定要素を見越していないということです。
マンション経営には不確定要素も多く、これらを把握していないと入念なシミュレーションも講じることができません。マンション経営における不確定要素の一例が上記の通りです。
これらの要素を理解し、良い意味でネガティブなシミュレーションを行うことが失敗リスクを下げる1つの方法と言えるでしょう。
マンション経営を行う際、将来の安定した利益を想像したりするものですが、収益が出なくなる不確定要素も常に存在することを理解しておきましょう。
入念な調査をせず安易に始めてしまう
マンション経営に失敗する2つ目の理由は、入念な調査をせず安易に始めてしまうことです。
調査の一例として、マンション経営を行おうとしている場所の土地柄や平均的な入居率はもちろん、複数の業者に相見積もりをしたり、話を聞いてみたりすることなどが挙げられます。
マンション経営は、初期投資やランニングコストを含めて数千万円から億単位での投資となるので、十二分に調査をしてから始めるべきでしょう。
マンション経営の教訓と対策
● 支出金額を適切に把握する
● 信頼できる業者とだけ取引する
● 返済計画をしっかりと立てる
マンション経営の失敗事例やその理由などを解説してきましたが、そこから得られる教訓も存在します。
支出金額を適切に把握する
マンション経営を行う際の支出金額を、適切に理解することが大切です。
初期投資に関して把握することはもちろんですが、後々発生するランニングコストも非常に大きいです。
● ローンの返済費用
● 管理費 / 修繕費
● 各種税金
● 火災保険料
ランニングコストは上記のような費用が発生するため、毎月どの程度の支出が発生するのかをしっかりと理解しておきましょう。
信頼できる業者とだけ取引する
2017年頃から、サブリースに関する問題も多く発生しています。
これらを完璧に防ぐことは難しいですが、信頼できる業者とだけ取引をすれば問題を未然に防ぐことも可能になります。
信頼するための観点はそれぞれで異なりますが、運用歴の長い会社であるか、過去の業者の実績などは必ず確認するようにしましょう。
返済計画をしっかりと立てる
最後に、返済計画をしっかりと立てることが大切です。
ネガティブなシミュレーションを必ず行い、 どこまでの範囲であれば支出や損失に耐えられるのかを把握しておきましょう。また、入居率や空室率に応じた細かなシミュレーションを繰り返すことで、最終的に本当にマンション経営を行うべきかの判断ができるようになります。
まとめ
本記事では、マンション経営の失敗事例を解説してきました。
マンション経営の失敗事例は、思った以上に入居率が悪かったり入居者トラブルが起きたりなど、さまざまな事例が挙げられます。
これらを未然に防ぐためには、入念なシミュレーションや基礎知識への理解が欠かせません。マンション経営で失敗してしまわないよう、ぜひ本記事を参考にマンション経営への理解を深めていきましょう。