【物件オーナー様必見】よくある入居者トラブル8選
はじめに
本記事では、物件オーナー様と入居者間のよくあるトラブル8選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
入居者のトラブル8選
2. 部屋を汚くされる
3. 水漏れ
4. ペット不可物件でペットを飼育
5. 立ち退き交渉でトラブル
6. 原状回復費用の負担でトラブル
7. 家賃の値下げ交渉
8. 入居者が夜逃げ
早速、入居者のよくあるトラブルを見ていきましょう。
1.家賃を滞納される
昨今ではコロナ渦で失業もしくは収入の激減により、家賃を滞納されるケースが増えています。
家賃収入で利益を出すアパート経営において、家賃の滞納は大きなダメージになります。ただ、入居者側に悪意はなく一時的に払えないだけの可能性もあるため、そのような場合は穏便に対処したほうがいいでしょう。
しかし電話や督促状・訪問で支払いの交渉をしても、払う意志が感じられなかったり開き直ったりする場合は法的措置が必要です。
2.部屋を汚くされる
部屋が大量のゴミで散乱し「汚部屋」化したトラブルも少なくありません。
このようなトラブルは、近隣住民からのクレームで発覚することが多いです。最悪の場合、壁やフローリングの腐食、室内設備の故障を引き起こします。そうなってしまうと、 今後のアパート経営にも悪影響を及ぼすでしょう。
部屋はアパート経営者の物でも、ゴミは入居者の所有物になります。そのためオーナーであっても、ゴミを勝手に処分することは不可能です。ゴミの処分については入居者に直接交渉し、 対応しない場合は行政機関に相談しましょう。
3.水漏れ
水漏れは、老朽化もしくは入居者の過失で起こります。
「水漏れしている」と入居者から申告があった際は、速やかに業者に連絡し修理してもらう必要があります。この修理費用の支払いに関して、アパート経営者と入居者でトラブルになることが多いです。
しかし水漏れの原因が単純に老朽化なら、アパート経営者が負担し入居者の過失なら入居者に修理費用の請求ができます。
4.ペット不可物件でペットを飼育
ペット不可物件でペットをこっそり飼育する入居者もいますが、そもそも規約違反です。
こちらは隣人の入居者が発見し、トラブルに繋がります。しかし、このようなケースは入居者に100%非があるため、ペットを飼育する事実を確認したら手放していただくよう交渉しましょう。 それでもペットを手放さない場合は、規約違反のため退去していただくしかありません。
5.立ち退き交渉でトラブル
アパートの経営状況により、入居者に立ち退き交渉が必要になるケースもあると思います。 しかし入居者にとっては、物件探しや引っ越しなどが面倒なため断る方が多いです。
実際、立ち退き交渉のトラブルは入居者に非がないため、強制退去させることは不可能です。そのため入居者にメリットがある条件を提示して、納得していただきましょう。
「家賃6ヶ月分を支払う」や「この日までに退去すると10ヶ月分を支払う」など、入居者に得が多いほど効果的です。
6.原状回復費用の負担でトラブル
退去時の原状回復においては、国土交通省による明確なガイドラインがあります。しかし、入居者の多くはそのガイドラインに目を通していないでしょう。
そのため、原状回復についての認識の違いからアパート経営者と入居者間でトラブルになることは多いです。実際、生活の中で不可抗力により付いてしまう傷や汚れは、アパート経営者の負担になります。 一方でタバコのヤニ汚れや壁の穴など、防げる傷や汚れは入居者負担となります。
7.家賃の値下げ交渉
長年オーナー様のアパートに住んでいたり、これから入居を検討する方の中には家賃の値下げ交渉をしてきたりする方もいます。家賃の値下げ交渉が原因で、トラブルに発展するケースも少なくないでしょう。
しかし家賃が妥当であったり、設備に不具合がない場合家賃を値下げする義務はありません。ただし、建物や設備の劣化は値下げ交渉する材料になってしまいます。値下げ交渉の材料を作らないよう、日頃から管理を怠らないようにしましょう。
8.入居者が夜逃げ
家賃が払えなくなり、入居者が夜逃げするトラブルも増えています。こちらも入居者に100%非があるトラブルです。
そのため、まずは連帯保証人や家族に連絡をし家賃の支払いや荷物の処理などの対応をしていただきましょう。それでも対応しない場合は、管理会社への委託を推奨します。
入居者同士のトラブル3選
2. 禁煙物件での喫煙
3. ゴミ出しのルール違反
続いて入居者同士のよくあるトラブルをご紹介します。
1.騒音
騒音による入居者同士のトラブルは、頻繁に発生します。もし禁止行為により騒音を発生させている場合は、事実確認をした上で改善するよう注意しましょう。
しかし、騒音トラブルは人によって感じ方が異なるため難しいのも事実です。実際自分では気付きにくい部分もありますし、隣人関係が悪化すると些細な音でも気になるでしょう。
そのため、アパート経営者の適切な対処が求められます。
2.禁煙物件での喫煙
禁煙物件でも安易に考え、喫煙する方がいます。
ベランダで吸ったり窓を開けて吸ったりすると、タバコの煙や臭いが原因で入居者同士のトラブルに発展するでしょう。禁煙物件であれば当然ながら規約違反なため、部屋での喫煙は控えるようにしましょう。
改善が見られないようなら、強制退去させることも可能です。
3.ゴミ出しのルール違反
別の入居者が、ゴミ出しのルール違反を目撃したことでトラブルに発展するケースです。
ゴミ出しについては自治体によりルールが異なるため、正しいゴミの出し方を解説した張り紙で周知を行いましょう。張り紙で改善されない場合は、違反者を特定し直接注意するしかありません。
入居者トラブルを防ぐためにアパート経営者ができること3つ
2. 物件貸し出し時の状態を記録しておく
3.【改正民法】について知っておく
トラブルを未然に防ぐために、アパート経営者は上記3つを徹底しましょう。
1.契約書類を確認する
契約を結ぶ段階で、入居者と契約書類の確認をしっかり行いましょう。 特に確認すべき契約書類は以下です。
● 入居者の身分証明書
● 入居者の住民票
● 入居者の収入証明書
● 連帯保証人の住民票
上記を確認することで、規約違反をした際や夜逃げされても速やかに対処できます。さらに契約書に記載されていれば、「知らなかった」では済まされません。
物件貸し出し時の状態を記録しておく
物件貸し出し時の状態を写真で記録しておくと、原状回復のトラブルを防ぐことが可能です。壁や床などトラブルに発展しやすい箇所ほど、念入りな確認を推奨します。
入居者と共に物件の状況を確認した上で、物件状況確認書を作成しましょう。
【改正民法】について知っておく
2020年4月の改正民法に伴い、賃貸借契約で大きな変更がありました。「どのような点が変化したのか」は、法務省が公開する「賃貸借契約に関するルールの見直し」の資料を参考にしてください。トラブルを防ぐには、アパート経営者が法律を熟知することが重要です。
まとめ
本記事では、アパート経営でよくある入居者とのトラブルと入居者同士のトラブルを紹介いたしました。
トラブルによる経営圧迫を防ぐには、迅速な対応とケースによっては法的措置を検討することがポイントです。予測可能なトラブルなら、事前に十分な対処を行っていきましょう。
本記事が、トラブルのないアパート経営のための参考になれば幸いです。