【マンションを経営した場合の年収】は?必要な経費もまとめてご紹介
目次
はじめに
マンション経営は、アパート経営と違って1室単位で賃貸経営できる区分所有が人気です。 区分マンションの賃貸経営であれば、他の不動産投資よりも手軽に始めることができ、リスクも抑えられます。
本記事では、マンション経営とアパート経営の違いや経営種類別の平均年収、マンション経営にかかる経費について解説します。
マンション経営に興味のある方、収益性を知りたい方はぜひ本記事を参考にしてください。
マンション経営とアパート経営の違い
マンション経営とアパート経営とでは、不動産を賃貸物件として収益化する点で共通していますが細かな違いが存在します。その違いをそれぞれ見ていきましょう。
マンション経営
マンション経営は、マンション1棟を所有するよりも、1室単位で区分所有して賃貸経営をするワンルームマンション投資が主流です。アパートを1棟買いするよりも初期費用やリスクを抑えられるため、他の不動産賃貸経営よりも手軽に始められるメリットがあります。
アパート経営
区分所有で1室から賃貸経営できるマンションとは違い、アパート経営は基本的に1棟経営する形になります。そのため、土地代や建物の費用を考慮するとマンションの区分所有よりもハードルが高いと言えます。
もとより所有している土地や相続した土地に、新築で建てたり中古アパートを1棟買い取って改築するなど、賃貸経営を始める手段はさまざまです。
マンション経営をしている方の年収は?
マンション経営をする際の年収は、マンションの属性や稼働数、家賃によって大きく左右されます。マンション経営をする際の年収の目安を詳しく解説します。
平均年収
マンション経営の平均年収は、500〜1,000万円ほどと言われています。
専業でマンション経営をしている人のほかに、副業で賃貸経営を営むオーナーも多くいるため、専業か副業かでも年収に差が出ます。
年収の計算方法
マンション経営における年収は、下記の式で算出できます。
■マンション戸数×稼働率×1戸あたりの賃料×12
上記の式で求められるのはあくまで総収入であるため、上記の式で求めた年収から税金や経費を引いた金額が年間の所得となります。
マンション経営をしたい場合には、年収と併せて必ず経費も計算するようにしましょう。
マンション経営のケース別の年収
下記のように、物件の属性によって年収に差があります。あくまで年収は目安であり、自身のケースに当てはめた際に健全な賃貸経営が出来ているかが重要です。
下記では、東京23区のワンルームの家賃相場に合わせた年収の例を挙げます。
一棟マンション
★東京23区のワンルーム家賃相場:9万円
★全戸満室・30戸の場合
★ 30×1×9万円×12=3,240万円
一棟マンションは、区分マンションやアパート経営と比較すると年収が高額です。
しかし、マンションを一棟所有する場合には大規模修繕を含めた修繕を自身で積み立てていくことになるため、建物管理に秀でた管理会社に委託することも視野に入れましょう。
一棟アパート
★東京23区のワンルーム家賃相場:7万円
★全戸満室・10戸の場合
★10×1×7万円×12=840万円
マンションと違い、アパート経営は一棟単位で行います。
一棟マンションと比較すると建物の費用は安く済みますが、アパートローンの審査は住宅ローンよりも厳しいため、ある程度の自己資金が必要です。使用する予定のない土地を活用したい場合は、アパート経営がおすすめです。
区分マンション
★東京23区のワンルーム家賃相場:9万円
★1室所有している場合
★1×1×9万円×12=108万円
区分マンション経営の場合には、所有している戸数と稼働率によって年収が大きく左右されます。
1室持っている場合、空室の期間は家賃収入を受け取れないことになるため、収入が0円になってしまうおそれがあります。
マンション経営で必要な経費は?
● ローン返済
● 管理委託手数料
● 仲介手数料
● その他
マンション経営をするうえで必要な経費は上記の通りです。
マンション経営では、家賃収入から税金や経費等を差し引いた金額がオーナー様の収益となります。また、本業の節税対策としてマンション経営をする際には、経費にいくらかかるのかが重要になるため、ローンを組む前に必ずキャッシュフローを確認しましょう。
ローン返済
賃貸用のマンションを購入する際にローンを組んだ場合、ローン返済額をあらかじめ確認しておく必要があります。
1棟購入するには1~3億円かかるため、ローンの元金と利息も高額になります。建物購入費用だけでなく、土地代や解体費用等のさまざまな費用がかかるため、自身が購入しようとしている建物を購入する際の費用の内訳は必ず確認しましょう。
一般的に、賃貸物件を購入する際のローン返済期間は20~30年と、居住用の住宅ローンよりも短く設定されることが多いです。そのため、住宅ローンよりも月々の返済額がより高額になることを理解しておきましょう。
その上で月々のローンを返済していけるのか、不動産会社や銀行、FPに相談しておき、キャッシュフローや利回りを確認しておくことが重要です。
不動産経営は、1件目(1室目)は収益の大きさよりも少額でもプラスにすることが大切です。1件目で安定して賃貸経営できることがわかれば、2件目で融資が通りやすくなるというメリットがあります。
管理委託
管理会社に物件・家賃・入居者の管理を委託する場合には、毎月手数料を支払う必 要があります。管理会社によって委託料は異なりますが、おおよその目安は家賃収入の5%前後です。
もちろん、管理会社に委託せず自身で管理することも可能ですが、物件がオーナーの自宅から遠かったり、多くの戸数を賃貸に出している場合には、管理会社に任せることをおすすめします。
収益のことを考えると委託料の低い管理会社にお願いしたいところですが、管理会社は入居者募集や空室対策等の重要な業務を担っているため、委託料の安さだけで管理会社を選定しないようにしましょう。
仲介手数料
入居者を募集して契約する際に、不動産仲介会社に仲介手数料を支払うことになります。 仲介手数料は「賃料の1カ月+消費税」と決められており、この金額を超えて支払うことはできません。
また、仲介手数料は貸主(オーナー)と借主(入居希望者)のどちらが支払うかの定めはありません。一般的に借主負担になることが多いため、経費として勘定することがない可能性が高いです。
その他
上記以外の経費としては、所得税・固定資産税・住民税・個人事業税等の税金や、地震・火災保険料の支払いも含まれます。また、区分マンションの場合は修繕積立金や管理費も月々の支払いとして発生します。
1棟所有している場合には、自身で修繕費用を積み立て大規模修繕に備える必要があるため、 入居者から徴収する等の工夫が必要です。
マンション経営をする際の注意点
● 立地(沿線・周辺の環境)
● どの管理会社に委託するか
● 売却する際に相場で売れるか
マンション経営をする際は、上記のポイントに注意しましょう。
不動産の価値は、立地で決まると言っても過言ではありません。賃貸マンションを購入する際には、間取りに合わせたターゲット層が生活しやすい環境なのかを事前に把握する必要があります。
ワンルームマンション投資であれば、沿線や駅からの距離、周辺施設は必ず考慮しましょう。 また、管理会社を正しく選定することで空室率が抑えられたり、入居者トラブルを上手に解決したりしてくれます。
賃貸経営をするうえで管理会社はオーナーの大切なパートナーとなるため、 委託料金だけでなく総合的に判断して契約することをおすすめします。また、賃貸用のマンションを購入する際には、早期売却も視野に入れて慎重に検討しましょう。
まとめ
本記事では、マンション経営とアパート経営の違いやオーナーの平均年収、賃貸経営で必要な経費について解説しました。
ワンルームマンション経営は、区分所有をすることで1室から始められる手軽な不動産投資です。そのため、賃貸不動産経営に興味のある方はワンルームマンション経営から始めることをおすすめします。
年収を高くしたい方は、好条件な区分マンションの賃貸経営から始めてみてはいかがでしょうか?