【マンション経営の基礎知識】!メリット・デメリットと成功のためのポイント
はじめに
区分所有ができるマンションでは1室から賃貸経営ができるため、安定した賃貸収入源として人気を集めています。
本記事では、マンション経営とアパート経営の違いや、メリット・デメリットの説 明、失敗しないマンション経営のコツについての基礎知識を解説します。マンション経営を検討中の方や、不動産経営初心者の方、マンション経営の注意点について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
マンション経営とは?
マンション経営とは、その名の通りマンションを購入してその部屋を第三者に貸し出すことで、家賃収入を得る仕組みを指します。 土地活用として有効であるほか、節税対策や不労所得としても有用であるため、アパート経営とともに注目されている不動産賃貸経営の一つです。
またマンション経営は、建物一棟を経営する以外にも1部屋から始められるものもある(区分所有)ため、初期投資を少なく始められます。マンション経営には、メリット・デメリットにさまざまな側面があり、それぞれどのようなものかを比較して慎重に検討する必要があります。
購入を検討するよりも先に、マンション経営の基礎知識を網羅しましょう。
マンション経営とアパート経営の違いは?
マンション経営とアパート経営の違いとして、アパートは建物1棟単位、マンションは1室単位で経営を始められる点が挙げられます。
1棟単位を扱うとなるとマンションの方が当然高くつきますが、マンション経営は1室単位で始められるため、アパート経営よりも安価かつ手軽に収益化できる利点があります。
マンション経営のメリット
● 不動産(賃貸)収入が入ってくる
● 節税効果がある
● 不動産なので景気変動が起きても影響が少ない
マンション経営のメリットとして、上記の点が挙げられます。それぞれ順番に解説します。
不動産(賃貸)収入が入ってくる
不動産を収益化する大きなメリットとしてまず挙げられるのは、不動産(賃貸)収入が入る点です。 土地活用を考えている場合、資材置き場や駐車場にして収益化することもできますが、マンショ ン経営の場合は高い賃貸収入が見込めます。
またアパート経営とマンション経営を比較した際、アパート経営は土地代+建物代の初期費用がかかるのに対して、マンション経営は1室から始められるため、低コストで賃貸収入を得られ るメリットがあります。
賃貸経営を始める際にローンを組んだ場合でも、ローン返済が終わると不労所得になるため、老後に備えてマンション経営をする方も増えています。
節税効果がある
節税効果があることも、マンション経営が人気を集めている要因の一つです。
不動産所得は課税対象ですが、下記の条件に当てはまる場合に節税できます。
● 定期収入(給与所得など)があり、不動産経営が赤字の場合
● 不動産を相続する場合
副収入として賃貸収入を得る場合には、本業と所得を合算できます。 損益通算という考え方があり、もし賃貸経営がマイナス(赤字)であれば、本業の所得と合算して総所得を下げられるため、節税になるのです。
また不動産を相続する場合には、算定された不動産評価額をもとに相続税が発生します。 この不動産評価額は時価の7割程度で計算されるため、現金よりも相続税が安くなる仕組みで す。
不動産なので景気変動が起きても影響が少ない
他の投資と比較して不動産経営は景気変動の影響を受けづらいため、リスクを低減させられます。 景気の変動を受けづらいことは、裏を返せば大きく跳ね上がる可能性も低いと捉えることもで きます。
しかし、世間の情勢の煽りを受けて家賃収入が急降下しづらく、老後の備えや不労所得として安定した金額を生み出すメリットがあります。
マンション経営のデメリット
● 家賃を滞納する入居者が出る恐れがある
● 頭金・ランニングコストが必要
● 修繕費も必要になる
● 自然災害リスクも存在する
マンション経営のデメリットは、上記の通りです。それぞれ順番に解説します。
家賃を滞納する入居者が出る恐れがある
家賃の滞納は、マンション経営に限らず不動産で家賃収入を得ようとする際に考慮しなければならないリスクです。 家賃滞納のおそれは賃貸物件経営のデメリットとして挙げられますが、審査を厳しくする・保証人や保証会社を立てることで解決できます。
入居希望者の審査に関しては、不動産会社に協力してもらうことで入居希望者の人となりを判断できます。 また、保証人や保証会社を立てることを入居の際の必須項目とすることで、家賃滞納の際に家賃をもらい損ねることがありません。
保証会社を契約する際には、保証会社の方で入居希望者に対する審査を行い、家賃滞納があっ た際には保証会社がオーナーに対して家賃を納付してくれます。
家賃滞納がある場合には、管理会社やオーナーが動くことになるためあらかじめ対策を打つようにしましょう。
頭金・ランニングコストが必要
マンションを購入するにあたってローンを組む場合は、頭金を支払う必要があります。 また、ローンを組まない場合にも、不動産取得税・保険料・登記費用をはじめとした初期費用が必要です。
またマンション購入後も、固定資産税等の税金や維持費が発生します。 賃料の数割がランニングコストとしてかかるため、賃料の設定は不動産会社と相談のうえ慎重 に検討しましょう。
修繕費も必要になる
建物のパーツや部位には、数年で劣化するものから10年単位で定期的に大規模なメンテナンスを要するものもあります。 そのため、管理会社と連携しながら定期的に建物の点検を行い、外壁や屋根等の修繕は計画的に行う必要があります。
建物の劣化具合や修繕のグレードにも左右されますが、大規模な修繕の際には費用がかかるため、修繕費を積み立てておく必要があります。 管理会社と相談のうえで、修繕費を考慮した賃料の設定が必要不可欠です。
自然災害リスクも存在する
マンションに限らず賃貸経営全般に言えることですが、地震・台風・洪水・火災等の自然災害のリ スクが付きまといます。
自然災害のダメージをもろに受けてしまうと大きな損失となるため、賃貸不動産経営を検討する際には必ず考慮しなければなりません。
特に地震や火災で全壊してしまった場合の損失ははかり知れません。そのため、まずは区分所有をしてリスクを分散させたり、あらかじめ洪水や地震のリスクがどれほどあるかをハザードマップで確認しましょう。
また、自然災害に備えた保険には必ず入りましょう。
マンション経営を成功させるためには?
● マンションの立地・間取り
● 築年数
● ローンを組む場合の金利
マンション経営を成功させるためには、上記の点に注目しましょう。
マンション経営はどのマンション・どの部屋を選ぶかによって収益に差が出ます。 下調べがとても重要な作業になるため、他のマンションとの条件を細かく比較しましょう。
また、ローンを組んで購入する際には金利も計算したうえで、利回りを確認しましょう。
マンション経営をしている方との交流を持つ
他にマンション経営をしている方と交流することで、不動産や賃貸経営のコツ等の有益な情報を 手に入れられます。
不動産を経営するオーナーの交流会が各地で行われているため、積極的に参加しましょう。 オーナー同士交流することによって人脈を広げられるほか、経営・節税・経理面での勉強会や、 管理会社や税理士等の企業・専門家を紹介してもらえる可能性があります。
特に不動産経営を始めたばかりの方は、多くの不動産を収益化している人との人脈を作るようにしましょう。
正しい情報であるかを判断できるようにする
マンション経営は多額の資金を必要とするため、購入を検討する際は多角的な視点を持って冷静に判断しなければなりません。その際に営業の言葉を盲信しすぎてしまったり、あまり情報を集めずに購入を決断したりしないようにしましょう。
マンションの購入・経営における情報が、すべて正しい情報とも限りません。 メリットがある反面、デメリットが必ず存在することを念頭に置いて、情報を精査したうえでさまざまな立場の専門家の意見を聞くようにしましょう。
マンションタイプの違いを把握する
マンションにはさまざまな種類があり、それぞれどのような違いがあるのかを把握しましょう。 マンションにはタワー型、多棟型、低層型等の特徴によって、住むであろうターゲット層や管理の仕方に違いがあります。
どのようなマンションを選ぶのかで、収益の上げやすさや管理のしやすさに差異が出るため、ま ずはそれぞれのマンションの特徴と価格を比較したうえで、専門家の話を聞いて判断することが 大切です。
家賃は相場に近しい金額に設定する
収益を高めたいばかりに家賃を高く設定してしまうのは悪手です。 空室期間を作ってしまうよりは、妥協した家賃設定で入居者に住み続けてもらう方がお得だという考え方もあります。
入居を検討している人は、必ず地域の家賃相場を参考に複数の物件を視野に入れて検討するため、家賃が高ければ候補から除外されてしまいます。
家賃を設定する際は、似たような物件を多くピックアップしたうえで相場に近い金額に設定しましょう。
まとめ
本記事では、マンション経営についての概要や、メリット・デメリット等の基礎知識について解説しました。
マンション経営は区分所有から賃貸収入を得られるため、アパート経営と比較すると気軽に始められるメリットがあります。
もちろん、デメリットを考慮したうえで購入を検討する必要がありますが、事前のリサーチや保険を契約することで打ち消せるメリットもあるため、慎重に情報収集を行いましょう。
ローンの支払いが終われば安定した不労所得になるため、老後の備えが心配な方にもおすすめです。ぜひ本記事を参考にして、マンション経営の情報収集に役立ててください。